進むリモートワーク、多様な働き方が必要な社会的背景とメリット

2022.11.24

デスクワークを行う企業で急増しているリモートワークですが、どのような社会背景から導入が求められたのでしょうか。その導入メリットを探ってみましょう。

リモートワークとは?

リモートワークとは、自身が働いている会社のオフィスとは別の、離れた場所で仕事を進めるスタイルのことです。

オフィス以外で仕事をするのであれば、街のカフェやレンタルオフィス、コワーキングスペースなどもありますが、一般的には自宅で仕事をすることが多くなっています。

リモートワークをするためには条件があります。パソコンがあり、そのパソコンがインターネットに常時接続されているなど、ICTを活用できる環境にあることです。パソコンがインターネットに常時接続されていることで、オフィスとは離れた場所でも仕事ができるようになります。

リモートワークによく似た言葉として「テレワーク」があります。 リモートワークとは「リモート=遠隔」で働く、という意味であり、「Tel(テル)=離れた」場所で働く、という意味なので、基本的にはほぼ同義語として捉えてよいでしょう。

さらに似た用語として「在宅勤務」という言葉もあります。これは文字通り、自宅で働くことを意味しており、自宅以外のカフェなどの場所で働くことは在宅勤務に入りません。

リモートワークにはその形態によって4つのレベルに分けられます。

■ハイブリッド・リモートワーク
オフィスで働く日とオフィス以外の場所で働く日が混ざっているハイブリッドなリモートワーク形態。

■リモート・アウトソース
企業に正規雇用されていない業務委託者などが、オフィス外で働くリモートワーク形態。

■テンポラリー・リモートワーク
一時的に出社できない間だけ、オフィス外で仕事をするリモートワーク形態。

■フルタイム・リモートワーク
すべての勤務時間をオフィス外の遠隔地で働く、完全なリモートワークの形態。

リモートワークが求められていた背景

新型コロナウイルスの感染拡大により普及が進んだリモートワークですが、もともとは働き方改革の一環として導入が求められていました。

多様で柔軟な働き方が求められていたことにより、2019年4月1日から働き方改革関連法案が順次施行されたことが後押しとなっています。

国土交通省の調査によると、雇用型のテレワーカーは2016年には13.3%でしたが、働き方改革関連法案の施行とコロナ禍により、2021年には27.0%まで増えています。

また、総務省の調査によると、2021年3月の大企業におけるリモートワークの実施率は69.2%にまで上昇しています。

リモートワークの導入メリット

リモートワークを導入することで、企業・従業員の双方にとって様々なメリットが得られます。

■企業:人材確保がしやすくなる
少子高齢化が進み、優秀な人材の確保が難しくなっていますが、リモートワークでは勤務地の制約を受けなくなるため、住んでいる場所を問わず人材を確保できるようになります。

■企業:オフィスコストを低減できる
会社に通勤していた従業員が自宅などで仕事をするようになれば、その社員一人ひとりのオフィススペースを縮小でき、オフィスコストを削減できるようになります。

全員が毎日リモートワークをするのではなく、オフィスで働く日もあるハイブリッド・リモートワークなら、自席を固定しないフリーアドレス制にすることでオフィススペースを縮小することができます。

■従業員:通勤の負担を軽減できる
リモートワークにより自宅で仕事ができるようになれば、通勤時間をなくすことができる分、時間にゆとりが生まれます。 また、朝の通勤で満員電車やバスに乗る必要がなくなれば、通勤にかかる精神的なストレスをなくすこともできます。

■従業員:仕事を続けやすくなる
先述の通り、リモートワークでは勤務地の制約がなくなりますので、家族の転勤などの事情により、遠方に引っ越ししなければいけないとしても、勤務を続けることが可能になります。優秀な人材が辞めずにすむ、ということですので、企業にとってもメリットといえます。

働き方のミライ

厚生労働省では2016年8月に「働き方の未来2035」と題した報告書を発表しています。ここでは少子高齢化がさらに進んだ2035年に対して、AIや通信技術・センサ、VR/AR、移動技術などの技術革新が進むことで、何歳になっても現場で活躍できる現役長寿が普及するだろうと予想しています。

また、働き方も多様化し、「正社員」、「非正規社員」という概念も薄れ、「副業」ではない本業が複数ある「複業」も一般化していくことでしょう。

まとめ

コロナ禍の後押しにより普及が進んできたリモートワークですが、リモートワークの浸透により働き方の自由度が増えてきたことで、日本人が自分の働き方や将来を見つめ直す良い機会になったのではないでしょうか。

[参考]
厚生労働省:
https://telework.mhlw.go.jp/telework/about/

国土交通省 令和3年度 テレワーク人口実態調査:
https://www.mlit.go.jp/toshi/daisei/content/001471975.pdf

総務省:
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/pdf/n2300000.pdf

おすすめ記事